神戸新聞
▼滝川第二 敗れる 決定機逃がし 全国連覇の夢散る
全国高校選手権2連覇に挑んだ滝川第二の歩みは、県ベスト4で止まった。「こんなところで終わるはずじゃなかった」-。試合終了の笛とともに選手たちはピッチに倒れ込み、栫(かこい)監督はベンチでぼうぜんと動けずにいた。
決定力不足が全てだった。「ゴール前まで運ぶ力は優勝チームより上」と栫監督が話すように、得点機は何度もつくった。象徴的だったのは後半10分ごろの波状攻撃。恵のシュートがバーにはじかれると、筒井亮は直後の1対1を決められず。続く木下の絶好機もボールは枠を外れた。
全国高校総体初戦でチャンスを逃し続けてPK戦の末に敗れ、今大会に向けて精神面の強化に取り組んできたが、亀岡は「課題を最後まで克服できなかった」と悔やんだ。先輩たちの偉業は想像以上の重圧だったのだろうか。「このチームは『勝ちたい』ではなく『負けてはいけない』という戦いをずっとしてきた」という指揮官の言葉が重く響いた。
▼市西宮 巧妙パス王者撃破
大一番で2度目の「金星」を挙げた。市西宮は県新人大会に続いて準決勝で滝川第二を破り、18年ぶりの決勝進出。大路監督は「どこに勝つよりも滝二に勝ちたかった。正直、言葉にならない」と涙を流して喜びをかみしめた。
ホットラインが王者の壁を突き破った。前半8分、センターバックの帷(かたびら)主将からの縦パスに抜け出した後藤が落ち着いてGKとの1対1を決めて先制。1点リードの後半31分、再び帷からのパスを受けた後藤がドリブルで仕掛け、貴重な3点目を奪った。
「絶対に自分を見てくれるから、カタ(帷)がボールを持てば迷いなく走れる」と後藤。2人を含むレギュラーのほぼ半数は小中学校で同じ西宮SSに所属。長年培ってきたパスワークはチームの強みだ。全国まであと一つ。帷主将は「自分たちのサッカーをやれば通用する」と言い切った。
▼神戸弘陵 堅守で決勝へ
優勝7度を誇る神戸弘陵が、久々に決勝の舞台へ戻ってきた。2年生コンビで得点し、屈強なDF陣がリードを守った。試合前に優勝候補の滝川第二が敗れ、どこか落ち着きのない会場。谷監督は「前の試合は関係ない」とげきを飛ばし、イレブンも序盤から引き締まったプレーを続けた。
均衡を破ったのは前半29分。江坂がドリブルでエリア内に侵入し、こぼれ球を小西がダイレクトで合わせてネットを揺らした。3試合で17点を挙げた準々決勝までのようにはいかなかったが、この1点で十分だった。
今季は県トップリーグを制し、来季のプリンスリーグ関西入りを決めている。小西は「先輩たちに置きみやげをもらったから、その恩返しをしたかった」と喜ぶ。「1点差を勝ちきれたのは大きい」と指揮官。11年ぶりの頂点へ、視界は良好だ。
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