神戸新聞
▼神戸一丸競り勝つ 新戦術貫き 田中決勝点
負ければ最下位。神戸はそんな逆境をはねのけ、約1カ月ぶりに白星を挙げた。「今までで一番いいゲーム」。カイオジュニオール監督は賛辞を惜しまなかった。
前節の惨敗が糧だった。淡泊なプレーからミスを繰り返し、横浜Mに5失点。だが、休日返上のミーティングで戦う気持ちを再確認した。合言葉は「自信を持つ」。目先の結果だけにとらわれず、ボールを支配して攻めきる新戦術を貫き通すメッセージだった。
この日は運動量で上回り、サイドのスペースを突いた。先制され、逆転しても追いつかれたが、覇気は衰えなかった。決勝点は、オーバーラップした北本の右クロスを田中が頭で合わせた。後半は石櫃を含めて中盤の両サイドで2点。ラストパスは守備的な選手が出した。全員が攻撃に参加した内容に、田中は「うちらしいサッカーができた」と胸を張った。
金南一が控えで、我那覇はベンチ外。それでも残りの選手で結果を出した。「誰にでもチャンスがあり、いい意味で気が抜けない」(馬場)環境がイレブンを奮い立たせている。
デイリー
▼神戸3発逆転激勝!田中が意地の決勝ヘッド
負ければ最下位転落というがけっぷちで、神戸の意地がさく裂した。試合を決めたのは、ここまでの不振に責任を感じていた選手会長の一発だ。後半33分、DF北本のクロスに、飛び込んだのはMF田中。「合わせるだけでしたね」。こん身のヘディングは、見事にゴールネットを射抜いた。
昨季最終節の相手選手への暴力行為により、開幕から2試合出場停止。復帰してからチームは勝っていなかっただけに「責任を感じてたのでよかった」と、ホッとした表情。本来はボランチだが、現在は慣れない左サイドでプレーする。「迷いながらやってるけど、使ってくれてる監督に恩返しがしたかった」。ゴール後はすぐにジュニオール監督のもとに駆け寄り、歓喜の抱擁。指揮官も「田中の仕事には非常に満足している」と、褒めちぎった。
ジュニオール采配(さいはい)もズバリとはまった。絶対に負けられない一戦で、ここまで先発させてきたFW我那覇をベンチ外、MF金南一をベンチスタートにした。「ここまでの試合の結果を見て外した」。代わりに起用されたFW茂木、MF馬場が豊富な運動量で攻守に好リズムを生み出し、今季最多の3得点を挙げた。「常にいい状態じゃないと試合に出られない」と宮本が話したように、実績にとらわれない、非情とも思える采配が奏功した。
横浜M戦で0-5の屈辱的な完敗を喫して1週間で、チームは見事立ち直った。田中は「あの負けが何かを気付かせてくれた。ターニングポイントになる」と言い切った。月末にはアジア王者G大阪、リーグ王者鹿島との試練の2連戦。それでも、やっと上向いたベクトルを、このまま右肩上がりにしてみせる。
ニッカン
▼神戸我那覇ら外す“荒治療”で勝利
神戸が“荒療治”で4戦ぶりの勝利を飾った。カイオジュニオール監督(44)は、FW我那覇和樹(28)をベンチ外、MF金南一(32)の主力を先発から外した。代わりに抜てきした選手が活躍。1点を追う前半18分にFW茂木弘人(25)が同点ゴール、後半33分にはMF田中英雄(26)が決勝ゴールを決めた。茂木は「FWとして結果を出せたことはうれしい」と喜んだ。前節のJ2降格圏16位から脱出し、12位に浮上した。
▼神戸石櫃「こういう試合続けたい」
神戸が大分に逆転勝ちし、前節16位から12位に浮上した。前半7分に先制されたが、あわてない。18分にFW茂木弘人が同点ゴールを決めると、後半13分にDF石櫃洋祐が勝ち越しゴールを決めた。その後、同点とされたが、33分にMF田中英雄が決勝ゴールを決めた。DF石櫃は「ゴールはうまく決めることができた。こういう試合を続けていきたい」と話していた。
スポニチ
▼神戸6戦ぶり白星 前節の大敗ショック振り払った
決勝点となるヘディングゴールを決めたMF田中は、一直線にベンチのカイオジュニオール監督のもとへ走っていった。「ボク自身が迷いながらやっている中でも使ってくれてたんで。ボクが試合に出てから勝ってなかったので、プレゼントみたいな感じでした」。3月14日の川崎戦以来となる公式戦6試合ぶりの勝利は、新生・神戸を象徴するシーンで締めくくられた。
前節の横浜M戦に0-5で大敗して迎えた一戦に、指揮官は不調のMF金南一(キム・ナミル)を先発から外し、FW我那覇も一気にベンチ外とした。しかし同時に対話も大事にした。先発から外れた金、そして慣れない左サイドでプレーする田中とはそれぞれ話し合い、理由を説明した。前節から先発に抜てきしたFW茂木も昨年までのサイドバックから今年はFWに固定し、この日の先制弾を導き出した。
主将の宮本は「常にいいコンディション、いいモチベーションでいないといけない。チームの中にもいい緊張感がある」とカイオ効果に手応えを口にした。G大阪、鹿島と続く過酷な連戦も、いまの勢いならば乗り切れるはずだ。
スポーツ報知
▼神戸指揮官の采配がズバリ
神戸のカイオ・ジュニオール監督の好采配が光った。大敗した11日の横浜M戦の先発から、MF金、FW我那覇を外す荒療治。代わって、初コンビを組んだ茂木、吉田の2トップが、豊富な運動量でかく乱し、前半18分には、抜てきした茂木が同点弾。
4戦ぶりの白星をつかみ、指揮官は「今までで一番いいゲームだった」と納得の表情だった。
サンスポ
▼神戸、4試合ぶり勝利!指揮官「今までで一番」
神戸は粘る大分を振り切り、4試合ぶりの勝利。5試合で3ゴールしか取れていなかった攻撃陣が、3得点と奮闘した。カイオジュニオール監督は「今までの試合で一番いい試合ができた」と誇らしそうに話した。
前節の横浜M戦では開始直後に先制され、冷静さを取り戻せないまま5失点を喫した。その反省が生きた。先制されても慌てず、積極的に前に出て得点を狙い続けた。勝ち越しゴールの田中は「前の試合はターニングポイントだった。この勝ちを選手の自信にすればいい」と力強かった。
大分合同新聞
▼“慢心”3連敗17位
迷路に入った。リーグ4試合連続で勝てず、1年8カ月ぶりにJ2自動降格圏へ落ちた。昨季の「先制すれば負けなし」という“勝利の方程式”は崩れ、開幕戦(3月7日)と同じく3失点。シャムスカ監督は「悪い波がきている」と厳しい表情を浮かべた。
神戸の23本のシュートが大分ゴールに襲いかかった(大分は12本)。DF上本大海の出場停止の影響か、スピードある相手FWにディフェンスラインを何度も突破された。MFホベルトの負傷退場もあり、中盤でボールを失った。ボランチで途中出場したMF清武弘嗣は「3失点目は自分のミス。組織としてはスペースを与えすぎた」と悔やむ。負ければ最下位になる神戸の気迫に負け、2得点を生かし切れなかった。
今季、初得点が先制弾となったFW森島康仁は「自信を持ってやるしかない」。元日本代表主将のDF宮本恒靖から「真のストライカー」と恐れられていたFWウェズレイは「残念」。37歳のバースデーゴールが勝利につながらなかった。
試合後、選手らはロッカールームで静まり返った。ベンチ入りした経験豊富なMF西山哲平は「タイトルを取った自信が実力以上になった。勘違いはダメ。全力でやってこそ初めて結果が出る」と危機感。DF森重真人は「早くこの状態を抜け出さねば。『我慢の力』が鍵」と前を向いた。
