神戸新聞
▼神戸 持ち味十分 レアンドロ決勝弾 堅守機能、逃げ切る
“長い梅雨”が明けた。神戸はリーグ中断をはさんで約2カ月ぶりの勝利。待ちわびた勝ち点3を手にした。松田監督は「(敗れた前節の大分戦とは)戦う姿勢は歴然の差だった」と、攻守両面での気迫をたたえた。
暗雲を振り払ったのは、鎖骨骨折などで約3カ月半、得点から遠ざかっていたレアンドロだ。大久保主将からのワンタッチパスを受けると、右足を一閃(いっせん)。ボールはゴール右隅に吸い込まれ、ネットを揺らした。ハットトリックを達成した3月の川崎戦以来の殊勲弾に「得点の感覚を取り戻せた。自分にとって大きな意味がある」と喜びをかみしめた。
守備でも金南一と松岡のダブルボランチが献身的に動き、大宮のチャンスを未然に防いだ。特に松岡は巧みなボール奪取で、指揮官をして「陰のMVP」と言わしめた。
ただ、喜んでばかりはいられない。決定力不足は相変わらずで、「2部降格圏」の窮地をひとまず脱したにすぎない。闘志を維持して詰めの甘さを解消し、勝ち続けてこそ、真の“夏晴れ”が訪れる。
デイリー
▼神戸が久々星!レアンドロ復活30M決勝弾
観客全員が背番号9のシュートに目を奪われた。前半9分。FW大久保のパスを受けたFWレアンドロが、ドリブルで相手陣内に切り込み、ペナルティーエリア外から右足を振り抜いた。約30メートル先のゴール右隅に飛び込む豪快な先制弾。リーグ戦13試合ぶりの一発。久々の感触を楽しむかのように、両手を広げてサポーターの大歓声を浴びた。
「鎖骨の骨折から、手術してなかなかゴールを奪えなかった。自分にとって意味のあるうれしいゴールだった」。
楽な試合ではなかった。早い時間帯の先制点にも、追加点がどうしても奪えなかった。松田監督が試合後「2点目がとれないという課題が残った」と認めたように、前半20、22分と決定機を立て続けに外すと流れは大宮へ。FWデニスマルケスのドリブル突破を度々許すなど、ピンチの場面が目立つようになった。
流れを必死でせき止めたのが、今季初出場のGK徳重だ。後半は神戸の倍のシュート6本を浴びたが、落ち着いてセービング。「心と体のいい準備ができていた。ボールもはっきり見えた」。初先発でいきなりの完封。正GK榎本の存在もあり、出場機会に恵まれなかったが「逆に色々試すことができる」と前向きにとらえ、相手への圧力のかけ方など工夫を重ねてきた。地道な努力が、大仕事へとつながった。
降格圏16位にいたチームも、リーグ7戦ぶりの勝利で暫定12位まで順位を上げた。「大事なのは一回の勝ちで終わりにしないこと」とレアンドロ。69日ぶりの勝ち点3で息を吹き返した神戸が、勢いを持って反攻の夏へとなだれ込む。
ニッカン
▼五輪消滅の大久保軸になり神戸勝利
オーバーエージ(OA=年齢制限外)枠での北京五輪出場がなくなった神戸のFW大久保嘉人(26)が「ケジメの1勝」を挙げた。五輪出場が消滅後初の公式戦となった大宮戦に先発。前半26分には果敢にミドルシュート。後半8、32分にはカウンターを仕掛け、決定機を演出した。リーグ再開後2試合連続で無得点に終わったが、後半33分に交代するまで攻撃の軸としてチームの7試合ぶりの勝利に貢献した。
もっとも試合後は取材も断り「今日はオレは(取材)やめて」とだけ言い残してバスへと乗り込んだ。チームはJ2降格圏を脱出して暫定12位に浮上したが、ストライカーとしては納得がいくはずもなかった。OA騒動が起こってからは、眠れない夜を過ごしていた。しかし五輪出場が消滅した今は、リーグ戦に集中するしかない。大久保はこれからも、ゴールだけを目指して走り続けるだけだ。
スポニチ
▼神戸・大久保さすが「降格危機救った」会心アシスト
オシム氏の格言ではないが、走らなければサッカーには勝てない。松田監督の提唱する「チーム全員のハードワーク」を忠実に実践した神戸が、4月27日G大阪戦以来の勝ち点3を手にした。
決勝点を決めたのは、こちらも3月14日川崎戦以来、久々ゴールのFWレアンドロ。「いいシュートだった」と自画自賛の今季4点目も、FW大久保のプレーがなくして生まれなかった。前半9分、DF北本のパスを絶妙のワンタッチでブラジル人FWに落とし、見事なミドルシュートを引き出した。
先制シーンに象徴されるように、この日はアシスト役に徹したエースには、どこか吹っ切れた様子が見られた。北京五輪OA枠候補に挙げた日本協会と、右ひざの状態を不安視して拒否するクラブとの交渉が平行線をたどったこの1カ月。6月30日に正式決着して初めて迎えるリーグ戦だけに、「もう終わったこと」と五輪を忘れて集中した姿を披露した。
韓国との交流イベントが催されたこともあって初めて主将を金南一(キム・ナミル)に譲り、後半33分にはベンチに下がった。試合後は珍しく無言を貫くなど不穏な空気も流れたものの、「クラブにやれと言われたからキャプテンマークを巻いたけど、次は遠慮したい」と話す韓国代表主将の言葉に救われた。チームも大久保も、もう外野の声に惑わされることはない。降格圏からも脱出し、再び上位追走が始まる。
スポーツ報知
▼大久保、決勝アシスト!招集拒否でリーグ集中
北京五輪U―23日本代表のオーバーエージ(OA)枠から外れた神戸の日本代表FW・大久保嘉人(26)が、決勝点をアシストするなど存在感を見せつけた。
大久保は、スッキリ“梅雨明け”とはいかなかった。前半9分、DF北本のパスを、右足ワンタッチで落とす絶妙パス。FWレアンドロの約3か月半ぶりのゴールをおぜん立て。追加点こそ奪えなかったが、“北京五輪OA枠招集問題”決着後初戦で、約2か月ぶりの白星に導いた。それでも、試合後は「今日は(取材は)アカン。やめといて。全然、良くなかった」とだけ言い残し、真っ先に帰りのバスに乗り込んでしまった。
後半8分には、MF栗原のポスト直撃シュートを生むクロスを供給するなど、最前線で体を張り、ポスト役も担った。自身のチャンスではことごとく連係が合わず、放ったシュートは1本に終わった。しかも、追加点が欲しいはずの後半33分には途中交代。イライラが募ったとしても、仕方ない。
OA枠問題の渦中にあった6月29日の大分戦(九石ド)では、シュート0本に終わった。周囲に「オレ、どうなるんやろ?」と漏らすほど困惑していたが、同30日に発表されたU―23日本代表候補メンバーには入らなかった。大久保自身も「リーグ戦に集中っすね」と、集中モードに入ったはずだった。それが、よもやの不完全燃焼。チームは降格圏の16位から、暫定12位に浮上したものの、エースの“梅雨明け”は、まだ先になりそうだ。
サンスポ
▼神戸・大久保、白星に貢献も自責の言葉
スッキリしたかった。だが消化不良だった。“再スタート”を切った大久保は自身への不満を隠せなかった。
「きょうはアカン。やめといて」。選手が取材に応対するミックスゾーンをうつむきながら足早に歩いた。普段なら足を止めて質問に答える。それができないほどいらだっていた。
北京五輪のOA枠招集をめぐり、サッカーに集中できない日々を過ごしてきた。拒否の姿勢を貫くクラブ側と招集を要請する協会側の間で板挟みになった。渦中で迎えた6月29日の大分戦(九石ド)は0-1敗戦。自身でもシュートゼロと精彩を欠いた。
松田監督は「なんだかんだいって心中穏やかではなかったと思う」と代弁。安達社長も「こんな問題があって集中できなかったんじゃないかな…と。申し訳なかったといいました」と苦しい胸の内を察していた。
「クラブに任せてるから」と気丈に振る舞っていたエースにも動揺はあったはず。「もう終わったことやし、切り替えてやるしかない」とピッチに飛び出した。ゴールこそなかったが、前半9分に自身のパスでFWレアンドロの先制&決勝点の起点となった。
後半33分にベンチに退いたが、4月27日のG大阪戦以来、リーグ7試合ぶりの白星に貢献したことは間違いない。身ぶり手ぶりでチームも鼓舞。全身全霊を神戸にささげる主将の姿があった。
「きょうは全然よくない。全然よくない」。大久保は自責の言葉を繰り返しながらバスへと乗り込んだ。あとは自身の結果だけ。そのときまで笑顔はとっておく。
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