神戸新聞
▼大久保断念 岡崎ら20人 サッカー代表候補
日本サッカー協会は30日、原則23歳以下で争う北京五輪男子の日本代表候補20人を発表し、24歳以上のオーバーエージ(OA)枠で遠藤(G大阪)を初招集したが、クラブが招集を拒んだ大久保(神戸)は選出しなかった。日本協会は招集を断念し、大久保の五輪出場はなくなった。
このほか水野(セルティック)伊野波(鹿島)らが落選し、内田(鹿島)安田理(G大阪)豊田(山形)が復帰した。岡崎(清水、滝川第二高出)も選ばれた。長友(FC東京)は負傷で、Jリーグ2部(J2)の一部の選手は日程に配慮して今回は招集されなかった。
チームは7月7日から9日まで千葉県習志野市内で合宿。五輪に出場する最終登録18選手は同14日に発表される。
▼「今後の招集ないと思う」 神戸社長
日本協会が大久保の招集を断念したことを受け、神戸の安達社長は「メンバー発表の直前に連絡があった。(今後の招集は)もうないと思う」と淡々と話した。協会側との話し合いは、29日夜に電話で小野技術委員長に断りを入れたのが最後だったという。
拒否の理由として挙げていた大久保の右ひざの状態については「Jリーグは1週間に1回だから、何とかだましだましいけるんじゃないか」との見解を述べた。
デイリー
▼神戸・安達社長は「これで決着」
J1神戸の安達貞至社長兼GM(70)が30日、神戸市西区のいぶきの森球技場で、大久保のOA招集問題について終息を宣言した。同日、北京五輪代表候補が発表されたことを受け「これで決着だと思う。こういう決着になったから(断りの)文書も出さない」と説明。五輪の最終登録期限・7月18日まで日にちはあるが「もうないと思う」と、今後の代表選出の可能性についても淡々と否定した。
最後に協会と話をしたのは29日午後9時。伊丹空港で小野技術委員長と電話で話し、断りを入れたという。この日の代表発表前には、同委員長から「大久保選手は選ばれていません」と連絡が入った。OA招集拒否の原因となった古傷の右ひざについては「五輪と違って1週間に1回だから、だましだましいける」と、リーグ戦への影響はないと断言した。
主力はオフだったため、大久保が練習場に姿を見せることはなかった。同社長は「こんな問題もあってアイツも集中できなかっただろう。(大分戦後に)申し訳なかったと伝えた」と話した。
ニッカン
▼神戸社長、大久保五輪断念に安心の様子
神戸の安達社長は「こういう決着になったので(大久保を)出さなくていい」と安心した様子だった。拒否の理由として古傷である右ひざ痛を主張し続けていた。五輪本大会が中2日の日程に対し、夏場のリーグ戦は週1試合開催のため同社長は「うち(神戸)の試合に関しては、だましだましやれる」と話した。五輪出場を熱望していた大久保本人は、この日は完全オフのため練習場に姿を見せることはなかった。
スポニチ
▼反町ジャパン「大久保断念」OA枠は遠藤ただ1人
神戸の安達社長は30日、五輪代表候補のメンバー発表後に口を開き、「これで決着だと思うよ」とFW大久保のOA招集問題の集結を宣言した。
反町監督は「ペナルティーエリアの近くでボールを持った時に、仕掛けられて得点できる選手が必要」と得点力不足解消の切り札として期待を寄せていただけに、チーム構想が揺らぐことは必至となった。
日本協会の小野技術委員長は、神戸の安達社長から2月に手術した右ひざへの影響を理由に招集拒否の姿勢を示され続けた。安達社長は「クラブなら1週間に1回だから、だましだましでもできる」と話し、中2日で行われる五輪本番へ不安があったことをうかがわせた。両者は29日夜にも電話による最終会談を行ったが、交渉は平行線に終わり、この日午後に招集を断念する方針を神戸側に伝えた。
神戸側が大久保招集の正式文書を受け取ったのが27日という時期の遅さなども不信感を抱かせる要因となった。それでも小野技術委員長は不手際を認めず「準備段階と最終的に選ぶのは別問題。最終的には監督が呼ばなかったということ。選べなかった訳ではない」と説明。ギリギリまで説得に当たっていた事実が判明しているだけに苦しい弁明だった。
大久保の招集断念を受けて、本大会のOAは遠藤1人になることが確定。今回の20人に、9日に試合があるため招集を見送られたJ2クラブ所属の香川、柏木、青山敏と、故障中の長友、田中裕らを加えた中から五輪代表18人が選出されることになる。反町監督は「3日間の短い期間ではあるが、本大会に向け実りある合宿にしたい」と声を絞り出したが、本命だった大久保の不在がチームに与える影響は計り知れない。
スポーツ報知
▼大久保の招集断念、OA枠は遠藤だけ
日本サッカー協会の小野剛技術委員長(45)は30日、北京五輪で24歳以上の選手を3人まで起用出来るオーバーエージ(OA)枠として交渉していたFW大久保嘉人(26)=神戸=を招集しないことを明言した。招集を拒否していた神戸を説得出来なかったため。OA枠は日本代表MF遠藤保仁(28)=G大阪=1枠のみの使用に決まった。また、U―23日本代表候補合宿(7~9日、千葉県内)に参加するメンバー20人が発表された。
大久保の北京五輪出場は消滅した。「(今後大久保が加わる可能性は)ないと理解しています」と小野技術委員長は苦渋の表情で語った。
チーム状況や2月に手術した大久保の右ひざを考慮し、招集を拒否し続けてきた神戸と、日本協会は何度も交渉してきた。29日に反町監督が大分入りし神戸側と交渉したが不発に終わり、その夜、小野委員長が再度、神戸の安達貞至社長(70)と電話会談。それでも安達社長は「こちらは今まで通りで、最終の答えです」と拒否の姿勢を貫いた。小野委員長は「わかりました」と答えるしかなかった。14日の正式メンバー発表まで交渉する時間はあるが、事態が好転する可能性はないと判断した模様だ。
反町監督にとって痛すぎる断念だ。指揮官は5月の強化担当者会議で、23人のOA候補者リストを各クラブに配布。そこからスタッフと話し合いを重ね人選をすすめてきた。0―0に終わった6月12日のカメルーン戦後、反町監督は「ペナルティーエリアの近くでボールを持ったときに仕掛けれて、点を決めれる選手が必要」とFWの人材不足を課題に挙げた。指揮官が挙げたタイプに一致したのが大久保で、代役はいないと判断していた。この日選んだFWの選手にけがなどがない限り、新たにOA選手の招集に動くことはなく、OA枠は遠藤の「1」だけに決まった。
日本と同組のオランダは最大の3枠起用を決定するなど準備は着々と進めている。「決定力不足」という最大の弱点を大久保抜きで、どう克服するのか? この難問をクリアしない限り40年ぶりのメダルは見えてこない。
サンスポ
▼U-23反町監督、大久保招集を断念
日本サッカー協会は6月30日、7日から3日間千葉県内で行う北京五輪日本代表候補合宿のメンバー20人を発表。五輪大会規定の23歳以下に加えて24歳以上の選手を起用できるオーバーエージ(OA)枠で、MF遠藤保仁(28)=G大阪=を初招集したが、反町康治監督(44)が招集を望んだFW大久保嘉人(26)=神戸=の選出は断念。14日に発表される北京五輪代表18人入りもなくなった。OA枠は最大3人を活用できるが、遠藤1人で臨む。
得点力不足の解消へ、最大の切り札は消えた。この日発表された北京五輪代表候補20人のリストに、大久保の名はなし。日本協会・小野技術委員長は「五輪もないのか?」との質問に、はっきりと「ないという風に理解しています」。14日の代表発表を前に、大久保の五輪代表招集を断念した。
日本協会は反町監督の要望を受け、OA枠での大久保招集を打診。しかし所属の神戸は、2月に手術した右ひざの不安とJ1下位に沈む現状を理由に拒否。協会では先月28日に交渉役の小野委員長が神戸へ、29日には反町監督自ら神戸の試合会場の大分に飛んで懇願したが、姿勢は不変。29日夜、小野委員長が神戸幹部へクラブの意向を受諾した旨を伝えたという。
遅すぎるドタバタ劇。交渉が不手際だったといわざるを得ない。協会は、5月のJ強化担当者会議などでの協力要請をもって代表招集に“強制力”があると考えながら、神戸側はないと理解。小野委員長は「交渉不調? そうではない。準備は進めてきた。選考とは別問題。監督が選んだ選手が招集されるということ」とした。
あくまで反町監督が選ばなかっただけ-との姿勢。だが今年の7戦でわずか計6得点という深刻な事態に、指揮官は「ペナルティーエリアの近くで持ったときに仕掛けて点を決められる選手はどうしても必要」と語っていた。その存在こそ、大久保のはずだった。
小野委員長は「OAは1人? それでいくという意思の表れ」とし、OAは遠藤1人となることも確定。反町監督は公の場には姿を見せず、協会を通じ「現段階での北京五輪を見据えたベストメンバーを招集した」とコメントした。だが、本心なら大分まで飛ぶはずもない。メダル獲得への構想は、大きく狂った。
