神戸新聞
▼神戸勝ち残留確定 4ゴール、9位浮上
神戸は後半のゴールラッシュで、残留争いの渦中にいる甲府をはねつけた。約8年ぶりの3連勝で残留を確定させたが、松田監督は「『そうか、きょう決まったんだ…』という感じ」とあっさりした感想だった。
カウンターがはまれば、今の神戸は強い。ショートパスを駆使して片一方のサイドに極端に寄って攻める甲府に対し、神戸は奪ってからシンプルなパスで局面を打開した。
「ボールの出どころにプレスをかけにいく前に、ディフェンスラインの裏に入れられた」と敵将の大木監督。勝ち越しゴールは、レアンドロからボールを受けてゴール前に飛び出した栗原が「DFが寄ってきたのが分かったので、彼の左足なら入ると思った」と、左サイドから走り込んだ古賀へパス。神戸らしい速さで奪った。シーズンを通してお互いの信頼関係が深まり、カウンターの鋭さが増してきた。
横浜Mの敗戦で9位に浮上し、クラブ史上初の年間一けた順位が現実味を帯びてきた。途中出場した朴康造が「今は勝つ雰囲気がある。負ける気がしない」と言えば、主将の大久保嘉は「残り3試合で3連勝したい」ときっぱり。J1残留は通過点にすぎない。
▼カウンター古賀起点に 1得点1アシスト
神戸の古賀が1得点1アシスト。中盤の高い位置でボールを奪い、カウンターの起点になった。
先制点の場面は、パスカットからドリブルでサイドに持ち込み、どんぴしゃりのクロスを送った。
「レアンドロを狙ったわけじゃなく、『あの辺にけっとけ』と思っただけ」と淡々と振り返った古賀。「いいFWがいればそうなる」とそっけないが、左足からの正確なキックで連勝の立役者になっている。
▼栗原が左足首を負傷
J1神戸の栗原が10日の甲府戦で相手選手と接触した際に左足首を負傷し、後半21分に退いた。試合後は松葉づえをつき、「様子を見て病院にいく」と話した。
デイリー
▼天国の7歳男児へ届け!神戸“鎮魂星”
体ごとゴールに飛び込む勢いだった。後半23分、DF北本が流したボールに、FW大久保嘉人(25)は守備陣と競り合いながら必死にくらいついた。ボールはネットを揺らした。どうしても決めたかった“一発”。いつにも増して激しいエースの闘志が、ダメ押しの4点目を呼び込んだ。
「足に当たったのかボールに当たったのか分からなかった。(記録訂正は)仕方ないですね」。試合後、大久保の得点はオウンゴールとされた。それでも、心に誓っていた『約束』は果たすことができた。
10月23日。ヴィッセル神戸サッカースクール小野校に通う仁村颯(はやて)君=小学1年=が、急性ウイルス性疾患で亡くなった。1週前まで元気に練習に参加していた7歳の突然の不幸。トップチームのイレブンは大きなショックを受けた。死後初めてとなるリーグ戦のホームゲームで、ユニホームの左腕に喪章をつけてプレーすることを全員で決めた。
「(仁村君から)手紙をもらったよ。チームに来たのを読んだ。あこがれとかそんなことが書いてあった」。エースが沈痛な顔になった。大久保を目指し、プロのサッカー選手を夢見た少年だった。男の子を持つ親として、1人の選手として奮い立った。「そのためにもゴールを取りたかった。結局オウンゴールになったけど…。まぁでも勝ててよかった」。大久保は最後にほっとしたような笑みを浮かべた。
チーム一丸の弔い星は、8年ぶりの3連勝となりJ1残留が確定。“Aクラス”の9位にも浮上し、クラブ史上過去最高の年間1ケタ順位も十分可能性が出てきた。
「今はチームで9位以内を目標にやってる。残り3節。3連勝して終わりたいですね」と大久保はチームの思いを代弁。天国から応援してくれる仁村君のためにも、神戸の歴史を塗り替える。
ニッカン
▼神戸8年ぶり3連勝!J1残留決定
神戸が8年ぶりの3連勝を飾った。後半に3得点を挙げる猛攻で4-1で甲府に大勝。J1残留も決定し、来季続投が確実な松田監督は「そうか、今日(残留が)決まったのか…という感じ。また1つ前に進んだ」と話した。
天国の少年に捧ぐ白星だった。神戸の下部組織に所属していた小1の仁村颯(はやて=7)君が、10月23日に急性ウイルス性疾患で急逝。FW大久保に憧れ、少年から手紙が届いたこともあったという。大久保は後半23分にダメ押しとなる4点目。試合後にオウンゴールと訂正されたが「ちゃんとしたゴールを取りたかったけど、勝てて良かった」としんみり。勝利の報告とともに、選手全員の寄せ書きと、大久保のユニホームを仏前に届ける予定にしている。
J1での3連勝は99年11月23日のG大阪戦で4連勝して以来だ。前半7分のFWレアンドロの先制弾で勢いをつけ、後半はMF古賀、栗原が連続得点。DF北本は次節広島戦(18日)は出場停止だが「何の心配もない。勝つことでチームの結束が増した」ときっぱり。神戸が一丸となって勝利をつかんだ。
▼神戸DF河本が退場処分
神戸DF河本裕之(22)が、試合後に審判に異議をしたとして2枚目の警告で退場処分を受けた。神戸側は判定を不服として、選手らと審判団が一時はもみ合いになった。週明けにもクラブはJリーグに意見書を出す方針。
スポニチ
▼神戸”必殺カウンター”で4発楽勝「J1残留」決めた
ヴィッセル必殺のカウンター攻撃がサク裂した。立ち上がりから細かいパスで攻め込む甲府。しかし、これぞ神戸の思うつぼだった。
まずは前半7分、パスミスを拾ったMF古賀が左足でクロス。飛び込んだFWレアンドロが決めて先制すると、同点の後半3分には古賀が勝ち越し弾。16分にはDFのクリアをMF栗原がそのままボレーで決めた。いずれも堅い守備からボールを奪い、息もつかせぬ攻撃から奪った得点だった。
堅守速攻のチームづくりは完成の域に近づきつつある。「相手のサッカーとうちのサッカーを考えれば、しっかり我慢すれば大丈夫と分かっていた。成長していると思う」とDF北本は胸を張った。今季の残留も確定し、順位も9位へ。99年の10位が過去の年間最高順位なだけに、1ケタ順位キープは今後の大きな目標だ。「気持ちも楽だし、9位以内という目標もあるので3連勝したい」と主将の大久保嘉。後半23分のゴールは試合後に“オウンゴール”となって取り消されたが、チームの躍進に表情は明るい。
戦術の成熟とともに、来季以降のビジョンも明確になりつつある。「昇格の2年目が大事」と話す安達社長は、シーズン中から三木谷会長と補強策を話し合ってきた。松田監督の続投は基本線。ボランチとセンターバックを重点的に補強してチーム力の底上げを図るつもりだ。来季に向けてのチームづくりは着実に進んでいる。
スポーツ報知
▼神戸3連勝で残留確定
神戸の日本代表FW大久保嘉が“幻のゴール”に泣いた。後半23分、右CKから右足で押し込んだかに見えた4点目。ヒーローインタビューも受けたが、試合後にオウンゴールに訂正された。「ま、仕方ないですね」と苦笑い。99年以来8年ぶりの3連勝で、J1残留が確定。3試合を残しての決定は、04年に並びクラブ史上最速。「気持ちも楽になった」と主将は大きくうなずいた。
▼神戸ボッティ残留へ
神戸のMFボッティ(26)が来季も残留する方向であることが10日、分かった。今季から2年契約で加入した助っ人について、安達貞至社長(68)は「ボッティ側から『1年で出たい』という話は出ていないし、こちらとしてもそう思っている」。また、J1残留を決定させた松田浩監督(47)も続投させる意向。
サンスポ
▼神戸8年ぶり3連勝で残留決定…大久保嘉「ほっとしている」
神戸は自慢の得点力を発揮して快勝。J1では1999年以来となる3連勝で、3試合を残してJ1残留を決めた。前半7分、後半3分と効果的な時間帯に得意の速攻から得点。4月の甲府戦では3-1から逆転負けしただけに、最後まで攻撃の手を緩めなかった。主将のFW大久保嘉は「この時期に残留が決まってほっとしている。まだ9位以内という目標があるので、残り3つ全部勝ちたい」と意気込んだ。
山梨日日新聞
▼気持ちにズレ 必然の大敗
選手の誰もが敗戦の持つ意味をかみしめていた。晩秋の神戸で迎えた“天王山”。タイムアップの笛を聞いたVF甲府イレブンは一様に腰に手をやり、ピッチに視線を落とした。
「後がない状況でこういうゲームになってしまった。非常に残念」。記者会見で大木武監督は厳しい表情を浮かべた。
前半を終え1-1。ショートパスに加え、ロングボールも織り交ぜた攻撃を組み立てるVF甲府に対し、神戸はカウンターで対抗した。両者のスタイルと意地とがぶつかり続けた45分。しかし、VF甲府の勝ち点3への期待とゲームの緊張感は後半開始早々、プツリと切れた。
3分。ゴールキックを神戸にはね返され、自分たちがボールにさわれないまま、3本のパスをつながれて勝ち越しのゴールを許す。差はわずか1点。時間は40分以上残っていた。しかし、前半、アウエーの白のユニホームから発せられていた“オーラ”は、時間を追うごとに消えていった。
山本英臣は、勝ち越されてからの数十分間を振り返る。「感情の起伏が激しいというか、リズムがいいときは『どこにも負けない』感じで戦えているけど、少しやられただけでガクっと落ちてしまう」
カウンターを耐えてほしいと願う前線と、フィニッシュまで持っていってほしいと願うディフェンス。気持ちのベクトルが乱れ始めたチームが、失点を重ねたのは、必然でもあった。
「こういう大差になったけど、スコアほど力の差があったとは思わない」と山本は言った。他のイレブンもきっと同じ思いを抱えているはずだ。だからこそ、悔しさは募る。
11日の試合で広島、大宮がともに勝ち、次節、大宮との直接対決で引き分け以下に終わると、大分、広島の結果次第でJ2自動降格が決まってしまう。
「今まで通り、自分たちのサッカーをして残り3つを勝つ。しっかりした気持ちを持ってやっていくしかない」と石原克哉主将は表情を一層引き締めた。残り3試合。心を一つにしない限り、残留の道は閉ざされる。
