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2007/10/18

神戸新聞

▼大久保嘉 鮮烈2発 代表初 「攻めの姿勢」結果出す
握りしめたこぶしに万感の思いがこもっていた。前半21分、こぼれ球を拾った大久保嘉は、相手DFを背負ったまま反転。ペナルティーエリア手前から左足を振り抜くと、ボールはゴール左隅へ。4年前の日本代表デビューから21試合目で、ようやくネットを揺らした。
「すごいうれしいわけじゃなく、Jリーグと同じぐらい」。試合後は冷静に振る舞ったが、キックオフ直後から精力的に動き回り、ゴールへの意欲をほとばしらせた。
パスを受けると、「ガツガツくる相手じゃなかったから」と前を向いて積極的に仕掛け、シュートを放った。前半42分には、遠藤のクロスを頭で合わせて追加点。今季のJ1で日本人トップの14得点。その勝負強さを代表でも発揮した。
結果を出しても代表に招集されない日々が続いたが、この日の2得点は強烈なアピールになった。「先のことは分からない。またJリーグで結果を出していくしかない」。来年から始まるW杯アジア予選へ、神戸のエースがスタートラインに立った。

デイリー

▼大久保 21戦目ついに出た!A代表弾
「アジア・アフリカチャレンジ杯」(17日・長居)、8月のカメルーン戦(大分)以来の代表復帰を果たしたFW大久保嘉人(25)=神戸=が前半21分の先制ゴールを含め2得点を挙げる大活躍で、エジプトを4-1で下した。後半8分には、同じく代表に復帰したFW前田遼一(26)=磐田=も代表初ゴールを決め、同23分にはDF加地亮(27)=G大阪=がダメ押し弾。オシム・ジャパンは07年最後の実戦を白星で締めくくった。
ようやく大久保が、重い扉をこじ開けた。前半21分。遠藤が粘ってつないだボールを受けると左足一閃(いっせん)。ゴール前約25メートルから放たれたシュートは、美しい弧を描いてゴール右隅に突き刺さった。代表21戦目での初得点は、世界を感じさせるスーパーゴール。先制点に「よっしゃー」と右手でガッツポーズをつくった。
「やっと入ったのでホッとした。1年に1度しか決まらないようなゴールだった」。無得点の呪縛(じゅばく)から解き放たれた大久保は一気に加速した。前半42分、遠藤の右クロスに飛び込み、今度はヘディングで決めると、スタジアムはヨシトコールの大合唱。「最後は(ハットトリックを)狙ってたけどね」。3点目はお預けとなったが、試合のヒーローは誰の目にも明らかだった。
家族の思いを乗せた代表初得点だった。夫の“生みの苦しみ”を一番近くで見守った莉瑛夫人(24)は「一安心です。まだ夢みたいですけど、これでようやく(日本代表として)スタートが切れたんだと思います」と、一緒に観戦した2歳の息子・碧人(あいと)くんを優しく抱きあげた。
W杯への熱い思いが大久保の闘志を保たせた。「オレにとっては次の南アフリカ(W杯)が最後のチャンスになるかもしれんから」。10年には28歳。W杯予選を翌年に控えた大事な1戦で「世界を相手にサッカーをする」という自らの夢のためにも結果が必要だった。
古巣、C大阪時代の主戦場・長居で決めた2ゴール。「今日は結果が出たけどまだまだ先がある。神戸に帰って、Jでも結果を出していきたい」。“原点の地”でつかんだ確かな自信。神戸のエースは日本のエースを目指して走り続ける。

ニッカン

▼大久保2発、長い初ゴール!
日本代表FW大久保嘉人(25)が、国際Aマッチ21試合目で念願の初ゴールを決めた。オシムジャパン07年最終戦のエジプト戦に先発。前半21分に左足で先制弾を決めると、同42分にもヘッドで2点目。大久保の2発や同じく代表初得点となったFW前田らの活躍で、アフリカ勢相手の代表Aマッチ史上最多の4得点を誘発。4-1の快勝で締めるとともに、日本が来年2月に迫ったW杯アジア3次予選に確かな手応えをつかんだ。
愛する家族の元へ夢中で走った。いつもは得点後にゴール裏へ向かう大久保がピッチ中央へ走り、メインスタンドに陣取った莉瑛夫人と両親に向かって右手を挙げた。前半21分。遠藤からボールを受け、DF1人を交わして左足を思い切り振り抜いた。代表初ゴールは豪快なミドル弾。スタンドを埋めたサポーターは総立ちになった。
大久保「焦ったね。いつかは(得点が)入るかなとは思っていたけど、長かったかな。この試合だけじゃないけど、俺はゴール取ることが大事やからね」。
ジーコ監督時代の03年5月31日の代表デビューとなった韓国戦から1600日目だった。莉瑛夫人は「ゴールが取れなくて苦しんでいるのを見ていたから…。思い入れのある長居で決めたのが夢みたい」と涙ぐんだ。2歳になる長男碧人(あいと)君は「パパかっこいい」と喜んだ。
1発だけでは終わらない。前半42分にも遠藤からの右クロスを頭で合わせて2点目。この試合までFWとしては歴代ワーストとなる代表20試合無得点と不名誉な記録を残していた。昨年まで所属したC大阪で公式戦50試合をこなし「芝も雰囲気も分かっている」という“庭”で、たまったうっぷんを一気に吐き出した。
意地があった。オシム体制で初招集された8月のカメルーン戦後に漏らした。「このまま終わったら、俺が見せしめみたいになってしまうやろ」。スター選手=代表選手という概念を嫌うオシム監督にとって、個性の強い大久保の存在は特別だ。結果を出さなければ、2度と代表に呼ばれない恐怖感があった。天才肌の大久保が宿舎で1人で腹筋を繰り返すなど、見えないところで努力をしていた。
目標への第1歩を刻んだ。来年2月からW杯アジア3次予選が始まる。前半途中に股(こ)関節を負傷しながら90分間走り抜き、中盤まで下がって決定的なパスも出した。「来年も呼ばれるか分からん。Jでまた頑張る」。代表定着をアピールする2発。大久保が南アフリカに向け、大好きな長居から走り出した。

スポニチ

▼大久保“2発”オシムジャパン、アフリカ王者一蹴
万感の思いがこみ上げてきた。握りしめた右拳をピッチへと振り下ろすと大久保の顔には満面の笑みが浮かんだ。
「1点目だったんで、やっと入って…ホッとしています」
03年5月31日の韓国戦でA代表にデビューして以来、実に21試合を費やして挙げた、歴代FWとして最も遅い初ゴール。背負い続けてきた重い十字架は、C大阪時代に慣れ親しんだ“庭”で音を立てて崩れ落ちた。
持ち味をピッチの上で存分に表現した。前半21分、相手DFに当たってこぼれたDF駒野の左クロスをMF遠藤が体を張って中央に。ボールはゴールに背を向けた大久保の前に落ちた。冷静にトラップ、そして相手DFを背負いながら、右に反転。「体がスムーズに動くようになって、落ち着いてボールをさばけて良かった」。左足を振り抜くとボールは右サイドネットを揺らした。さらに同42分には遠藤の右クロスをゴール中央にフリーで抜け出し、ヘッドでゴール左へ。趣の異なる2ゴールは大久保の無限の可能性の証明だった。
苦しみの末にメモリアルゴールは生まれた。得点への使命感から罪悪感にさいなまれ、眠れない日もあった。それを支え続けたのが莉瑛夫人だ。米飯中心の食生活を徹底し、ラフプレーなどふがいないプレーには自宅で厳しい“指導”をほどこした。「夢みたいですけど、本人の顔を見たら実感がわくんじゃないでしょうか」。観客席で試合を見届けた夫人は目に涙を浮かべながら語った。
来年には2010年南アW杯予選も始まる。「今日は結果が出たけど、まだまだ先がある。チームに帰って結果を出したい」。もう得点力不足とは言わせない。高原の相棒はオレだ-。遅れてきた得点源がオシムJAPANの屋台骨を担う。

スポーツ報知

▼大久保1号&2号!21戦目本能覚醒
ついに大久保が決めた。日本は、前半21分にFW大久保嘉人(25)=神戸=が、左足のスーパーミドルシュートで代表初ゴールを決め、先制。さらに前半42分にヘディングシュートで2点目をゲット。大久保に触発され、FW前田遼一(26)=磐田=も後半8分に代表初ゴール。波に乗った日本がアフリカ王者のエジプトに4―1で大勝した。大エース高原直泰(28)=フランクフルト=に続く次世代のストライカーが2人そろって覚せい。オシム・ジャパンは最高の形で07年最終戦を終えた。
本能のおもむくまま左足を振り抜いた。美しい弧を描きながら、ボールがゴールマウスに吸い込まれていく。2003年5月にサムライブルーのユニホームに袖を通して以来21戦目。FW大久保に待望の代表初ゴールが生まれた。4年分の思いをこめて渾身(こんしん)のガッツポーズだ。
前半21分、エジプトの一瞬のスキを突いた。ペナルティーエリア外で敵ボールを奪い、振り向きざまにシュート。「1年に1回でしょうね」という22メートルの完ぺきな弾道。長居スタジアムが大歓声に揺れた。興奮も冷めやらぬ42分、今度は頭でたたき込み2点目を決めた。
長かった初ゴールへの道のり。しかし、大久保は苦悩を誰に打ち明けるでもなく、ひたすら耐えてきた。「家でも気にしてないふりをしていましたけど、ずっと気にしていたと思います」莉瑛(りえ)夫人(24)も目を潤ませた。スタンドで見守った父・克博さん(53)も息子の記念弾に涙した。
約1年ぶりの長居のピッチ。大久保は今でも「俺のホーム」と言うほど愛着のあるC大阪の本拠地だ。昨年オフ、「代表に復帰したい」その一念でJ2に降格したC大阪を捨て、神戸に移籍した。慣れない中盤もこなしプレーの幅を広げ、J1日本人得点ランクトップの14点を挙げた。8月に代表に復帰し、この日の活躍。一度は背を向けた大阪の地で、自分の選択が間違いでなかったことを証明した。ナニワの4万人を超えるサポーターは、大歓声で迎え入れてくれた。
「最後の方は狙ってた」というハットトリックこそならなかったが、フル出場。「点を取れたことはアピールになったと思う」と胸を張った。来年のW杯予選でのエースFW高原の相棒へ、ヨシトが高らかに名乗りを上げた。

▼降格かかる横浜C次戦、カズ先発落ち
横浜CのFW三浦知良(40)が20日の神戸戦(ホムスタ)で7試合ぶりに先発落ちすることが17日、確実になった。横浜市内で行われたJ2湘南との練習試合で、控え組が出場した2本目に登場。1ゴール、1アシストと気を吐いたが、1本目に先発したFW薮田も1ゴールと結果を残し、ジュリオレアル監督は「信頼を持ってヤブを使いたい」と明言した。
カズが先発を外れるのは8月の同監督就任後7試合目にして初。6戦全敗中の指揮官は「いいプレーをしてくれていたが、勝つことができなかったから」と説明した。引き分け以下なら他チームの結果次第でJ2降格が決まるとあって、カズは「誰が出るかより、チームが勝つことが大事」とキッパリ。「頭から出ようが途中から出ようが、自分がやることは一緒」と降格阻止のために戦うと誓った。

サンスポ

▼高原の相棒はオレ!大久保、代表21戦目の初ゴール&豪快ヘッド
今年最後の代表戦。舞台は昨年までの本拠地・長居。最高の状況で主役となった大久保嘉が誇らしげに右人さし指を立てて仲間に駆け寄ると、地鳴りのようなスタンドからの歓声が呼応する。前半21分。ゴール手前20メートルから、左足でカーブ回転をかけてシュート。“歴代代表FWワースト”となる日本代表21試合目での初得点に、「1年に1回でしょうね。蹴った瞬間、入ったと思いました。やっとという気持ち。ホッとしています」。
03年5月に20歳で代表デビューした天才が、通算出場871分目でつかんだ記念弾。こぼれ球を積極的に拾いにいき、ワンタッチで切り返してDFを置き去り。利き足と逆の左を、迷わず振り抜いた。同42分には遠藤からのクロスにジャンプ一番、頭で叩きつけて2点目。1メートル70という身長も関係ない強烈な一撃。1年半ぶりとなる大阪での代表戦で見せ場たっぷりの“浪速の暴れん坊”が、再び4万1001地元ファンを熱狂に巻き込んだ。
昨年夏にスペイン・マジョルカから古巣のC大阪に復帰したが、J2降格。日本代表の夢を諦められず、J1で移籍先を探した。熟考して選んだ神戸の安達貞至社長からは、「ピッチ内では思う存分、大暴れしてくれ」と“悪童プレー”にお墨付きをもらった。主将にも任命され、現在リーグで日本人最多の14得点。文句なしで代表へ返り咲いた。口には出さずとも、報じられるたびに、はらわたが煮えくりかえっていた代表無得点という現実。ジーコ監督時代の04年には、合宿を抜け出しての飲酒がばれて代表から外れたことも…。様々な呪縛から、やっと解き放たれた。
試合終了直後、テレビ取材前にオシム監督とすれ違い、「いらんことをしゃべるなよ」と、薄ら笑いでクギを刺された。皮肉好きで知られる指揮官は、エースFWの高原とはドイツ語でジョークを飛ばす。そんな指揮官の軽口こそ、信頼度が増した証だ。
「点を取ったことはアピールになると思いますけど、その先はわからない。Jリーグで、結果を出していくしかない」
高原の相棒に大きく近づいた1日。日の丸はもう、重荷じゃない。この2発が、新生ヨシトの産声になる。

▼大久保の家族も観戦
大久保嘉の莉瑛(りえ)夫人(24)は、長男・碧人(あいと)くん(2)と正面スタンドで観戦。大型ビジョンに雄姿が映し出されると飛び跳ねるように喜んでいたが、賢妻らしくしっかりと“手綱”を締めていくようだ。
「(無得点を)気にしないフリをしていても、顔に出ていましたからね。でも、これもスタートに過ぎないのかな」。隣には、大久保嘉の父・克博さん(56)と母の千里さん(53)の姿も。出世街道を、ファミリーも見守っていく。

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