« 神戸新聞 | Main | デイリー »

domingo, 10 de dezembro de 2006

神戸新聞

▼神戸J1に復帰 耐えた1年、果たした約束 三浦主将
「よかった。よかった…」。ほおを涙でぬらしながら、何度もつぶやいた。九日に二年ぶりのJ1復帰を決めたヴィッセル神戸。三浦淳宏主将(32)は「これを目標に一年やってきた。本当にうれしい」と、充実感にあふれていた。
J2降格が決まった昨季、「サポーターに悲しい思いをさせた。絶対にJ1に上がる」と、早々に神戸残留を表明した。ドイツワールドカップ日本代表候補だった三浦には、J1への移籍も選択肢としてあったが、責任を感じていた。
シーズン開幕直後は結果が出ず、「どうしたらよくなるんだろう」と夜も眠れないほど、チームのことを考えた。何のために自分は神戸に残ったのか-。自問自答する日々。支えになったのは妻で元サッカー選手の由美さんだった。家ではサッカーの話ばかり。「おれより戦術とか詳しくて、ストレスが発散できた。頼もしいよ」という。
大黒柱として神戸を引っ張る三浦は、対戦相手から徹底的にマークされ、けがが絶えなかった。この日も試合前とハーフタイムに痛み止めの注射を打って、満(まん)身(しん)創(そう)痍(い)の体にムチを入れた。トップ下のポジションで激しくボールを奪い、味方の士気を鼓舞した。そして、得点につながるクロスをゴール前に送った。
練習でも常に手を抜かず、空気が緩むとわざと強く当たりにいって引き締める。何かあるたびに選手を集めて、チームをまとめていった。FW平瀬智行(29)は「すごいキャプテンですよ」と尊敬の念を抱く。「背番号17」の求心力がなければ、一年でのJ1復帰はできなかった。
試合後、チームメートの手で三度、宙に舞った。「(神戸に)残ってよかったあ」

▼急きょ指揮…実力証明 松田監督
実際に指揮を任され、1週間足らず。Jリーグ1部(J1)復帰の喜びをつかんだ。ヴィッセル神戸の松田浩監督(46)はかみしめるように言葉をつむいだ。「大目標を達成できた安堵(あんど)感でいっぱいです」。試合後の記者会見が終わると、緊張感から解き放たれたかのように、笑みがこぼれた。
入れ替え戦を前に、チームは自信を失っていた。2部(J2)では、優勝争いを繰り広げながら3位に終わった。「自動昇格を逃し、落ち込んでいる状況の切り替えに時間を費やした。若いチームなので、結果を考えすぎず欲をなくそう、勝っても負けてもいい経験にしよう、と話した」
神戸での第1戦を0-0で引き分け、福岡へ。迎えた第2戦は後半に先取点を奪ったが、その後追いつかれ、終盤、福岡の猛攻にさらされた。「最後はいつ勝ち越されてもおかしくない状況。福岡の底力を感じた。試合終了のホイッスルがいつ鳴ったのか分からなかった」と振り返った。
1995年、広島から、バクスター監督とともに当時JFLにいた神戸に移籍、チームの基礎をつくった。今年5月、約3年半率いた福岡の監督を解任された。コーチ留学を考えていたが、8月に神戸のバクスター監督に請われ、コーチに就任した。9月、同監督が家庭の事情で退任。後任のペドロコーチが監督に必要な資格を持っていなかったため、急きょ監督に指名される。さい配はペドロコーチが振り、自身は“黒子役”に徹した。
入れ替え戦直前の12月3日、失速したチームの流れを変えるため、ペドロコーチが休養、名実ともに監督となった。
この日の試合を終え、「ほとんどが3年半、一緒にやってきた選手。辛苦をともにしてきた選手を破らなければならない。人間ですから、瞬間、瞬間でつらい気持ちになることは正直あった」と打ち明けた。

▼気迫の守備、福岡の猛攻しのぐ
何本もクロスをほうり込まれた。シュートも浴びた。終盤、福岡の捨て身の猛攻に受け身に回った神戸だったが、それでもJ1復帰を逃す2失点目だけは許さなかった。
「気迫」が上回った。後半ロスタイム。ゴール前の混戦からこぼれた球がゴールラインを割る寸前で、荻がはじき出す。柳川は肉離れ寸前の左足を引きずりながら、懸命のヘディングで何度もクロスを返した。
選手には「落ち着き」もあった。J2終盤5試合で失点。最終節はバックパスの処理を誤って先制を許す慌てぶりだったが、この日は違った。
入れ替え戦を前に、松田監督は先に失点した場合など、状況ごとに選手の位置取りや戦術を細かに指示していた。先制した場合も想定内。「焦ってもしようがない」と柳川。追いつかれた後も声を掛け合い、決定的なミスは犯さなかった。
試合前、選手は2月のグアムキャンプと震災時の神戸の様子をまとめたビデオを見た。目標を追いかけた1年の軌跡と、神戸の街にあらためて思いをはせた。歓喜のホイッスル後、何度も抱き合った選手たち。ほおを流れる涙に、その思いは結実した。

▼移籍1年目 近藤先制弾
神戸の近藤が、値千金の先制ゴールを決めた。後半15分、三浦が左から上げたクロスを相手が頭でクリア。詰めていた近藤が右足を合わせると、ボールは相手GKの手をはじいてゴールへ。背番号19は「大事な試合で決められてよかった」と喜んだ。
FC東京から今季、期限付き移籍で加入。「人見知りする性格」で不安だったというが、周囲から声をかけてもらって、すぐに打ち解けたという。神戸の今季初ゴールも決めた。リーグ戦でチーム3位の10ゴールと期待に応えるなど、充実の時間を過ごしてきた。
先制弾後、近藤はゴール裏に陣取るサポーターの元へ一直線に走り寄り、フェンス越しに喜びを分かち合った。「サポーターには苦労をかけた。少しは恩返しができたかな」。いつまでも笑顔が絶えなかった。

神戸・三木谷浩史会長の話
心臓が止まりそうでした。主将のアツ(三浦)とともに、選手が一枚岩になってくれた。きょうから神戸の新しい歴史が始まります。

北本(J1復帰に)
「うれしいの一言。ロスタイム中は『時計が止まっているんちゃうか』と思った。本当に長いシーズンだった」

▼試練を超えて 神戸J1復帰(上) 指揮官交代、土壇場で底力
試合終了からひと呼吸おいて、深紅に染まったゴール裏から歓喜の叫びが響いた。リーグ戦48試合に入れ替え戦が2試合。すべてを戦い終え、倒れこんだ神戸イレブンに、サイドラインから飛び出した選手が次々と重なった。
クラブとして誓った「1年でのJ1復帰」。道のりには多くの試練があった。J1復帰が見えてきた11月、若いチームは突然混乱に陥った。
昇格の重圧から、攻守にミスを連発した。加えてトーメとキムテヨンが故障で離脱。累積警告もあり、若いチームは自信をなくしていった。最後の6試合は4分け2敗。3位に転落した。
12月2日。フロントは、実質的に指揮を執っていたペドロコーチの休養を発表し、松田監督に指揮権をゆだねる。賭けは吉と出た。
松田監督は特別なことはしなかった。「我々はチャレンジャー」と繰り返した。若い選手には「こんな舞台でできることが素晴らしい。ダメだったらそれが運命。思い切っていけ」と声をかけ、重圧から解放した。
選手も吹っ切れた。6日の第1戦。主将の三浦を出場停止で欠いたなかで、攻守に〝らしさ〟を取り戻した。
6月以降、神戸が勢いに乗ったのは、バクスター前監督が築いた「ぶれない軸」があったから。松田監督も、その路線は変えなかった。前線からの連動したプレスと、サイドから少ないタッチでフィニッシュにつなげる動きが、自信とともに戻ってきた。
第2戦。河本、柳川の若いCBはロングボールをはね返し、前線の3人は最後までボールを追いかけた。遠藤、田中のボランチは最後までバランスを崩さず、守り切った。「今までのサッカー人生で一番長い90分だった」(荻)。最後の試練を乗り越えたイレブンを、雨がやさしく包んだ。

神戸が1年でJ1復帰を果たした。バクスター監督の退任や、シーズン終盤の失速、最後は入れ替え戦を勝ってサポーターとの“公約”を守った選手、クラブの戦いを振り返る。

ニッカン

▼神戸J1復帰!三浦男泣き
男泣きの昇格だ。神戸が死闘の末に1-1で福岡に引き分け、アウエーゴールの差でJ1復帰を決めた。MF三浦淳宏主将(32)は、後半15分に先制点の起点を作った。主将として昨年降格した責任を背負い、W杯出場の夢を捨ててまでJ2の神戸に残留。「闘将」が満身創痍ながら気合でチームをけん引、試合後はうれし涙にくれた。
雨は上がったはずなのに、三浦のほおは濡れていた。試合終了の笛を聞き、仲間と抱き合ううちに、涙が止まらなくなった。「神戸に残って、本当に良かった…」。福岡と1-1のドロー。死闘の末にJ1復帰を勝ち取った。歓喜の輪の中で真っ先に胴上げされ、3度宙を舞った。
アツの右足が待望の先制点を生んだ。後半15分、左サイドで2人をかわし、ゴール前へクロス。こぼれ球をFW近藤が押し込んだ。引き分けに終わった熱戦で、運命を分けたアウエーゴールを演出した。
ボロボロの体でピッチを走り回った。持病の両足のアキレス腱痛に加え、先月23日の草津戦で左足首を負傷。試合直前に痛み止めの注射を打ったが、ハーフタイムにもう1度注射を頼んだ。「体がどうなってもいい」。第1戦は出場停止で欠場。この1戦にかける思いは誰よりも強かった。
昨年の11月20日。降格が決まったピッチで、人目もはばからず号泣した。夢だったW杯出場のため、J1チームに移籍することも頭によぎった。しかし、その日のうちに腹は決まったという。
「主将を任されたのに残留できなくて、責任を感じた」。
左腕のキャプテンマークは、昨年7月にカズ(現横浜FC)から引き継いだ。しかもチーム史上初めて、選手による選挙で託された。投げ出すわけにいかなかった。クラブは当時の日本代表ジーコ監督に掛け合い「J2からでも(代表に)呼ぶ可能性はある」と言質をとってくれた。恩義を感じた。「1年でJ1に上げることが自分なりの筋の通し方だと思った」。夢よりも、男の仁義にこだわった。
降格から384日。その間「アツさん」の涙を見た者はいない。今年5月、W杯メンバーからの落選が決まった時でさえも。「オレがへこんでたらダメでしょ?」。主将は努めて明るく振る舞ってきた。9月にバクスター前監督が帰国した時は、動揺する選手たちをグラウンドに集め「オレたちがやるしかない」と激励した。自身の体調管理のため、毎朝欠かさずサウナに通った。「毎日、ヴィッセルのことを考えてたよ」。主将の悔し涙は1年後、闘将のうれし涙に変わった。

▼神戸耐えたロスタイム猛守
耐えた。しのいだ。守り切った。神戸が福岡の猛攻を浴びながらも1-1の引き分けに持ち込み、アウエーゴール数ルールでJ1復帰を決めた。4分間のロスタイム、ゴール前の大混戦で、勝ち越しゴールを許したか、と思われたシーンも必死の守備でクリア。平均年齢22・2歳の守備陣が、最後の最後に無心の境地で1つになった。
J1復帰まで、ロスタイムは4分。後半終盤から続く福岡の波状攻撃に、神戸はひたすら耐えた。
「今までのサッカー人生で1番長かった」とGK荻。「時計が止まっているんちゃうか?」とDF北本。
あわやの瞬間もあった。MF三浦のクリアミスから、ゴール前の大混戦に。ゴールライン上でGK荻が、DF北本が体を張る。こぼれ球から再びシュートを浴びても最後はMF田中の体が壁になった。一線だけは越えさせない。つかみかけたJ1キップは絶対に離さなかった。「僕はヘッドして肩でブロックして…。もしかしたら入っていたかもしれないが、ラインズマン、ありがとう」。北本が本音をこぼし、大きく安どの息をついた。
松田監督の声も震えた。「最後は壮絶だった。信じられないようなディフェンス。サポーターの力がバリアとなって立ちはだかった」-。追い込まれて開き直った。J1昇格がちらつき始めたリーグ終盤。若い選手が浮き足立ち、自信も失った。ラスト6試合は3分け3敗。その間11失点と急失速した守備陣が土壇場の入れ替え戦で、見失っていた自分を取り戻した。
きっかけは、松田監督が訴えた言葉だった。「欲を捨てろ」「勝負にとらわれるな」。ガチガチだった選手の胸に響いた。ルーキーDF柳川は「負けたら負けたで来年また頑張ればいいと思ってやった」。DF坪内も「吹っ切れてました」と充実の笑みをこぼした。
GK荻を含めた守備陣5人の平均年齢は約22歳。若さゆえのもろさに苦しみながらも、何ものにも代えられない財産を手にした。「この試合が来年に向けて、いい経験になる」と北本。修羅場をくぐった男たちが、来季は胸を張ってJ1に挑戦する。

▼男泣き神戸松田監督留任も
苦闘、葛藤、解放感…。神戸の松田浩監督(46)の細い目に光る涙には、様々な思いが詰まっていた。
「チームの大目標が達成できて、安ど感でいっぱいです。1点の重みがのしかかる試合だと思っていた。選手は辛抱強く、勇気を持って戦ってくれた」。
激動のシーズンの最後にタクトを渡された。「昇格請負人」として就任したバクスター前監督が9月に家庭の事情で帰国。その後事実上の指揮を執ったペドロコーチも更迭され、松田監督が指揮したのは、入れ替え戦の実質2試合だけ。相手は03年から今年5月半ばまで監督を務め、今季も12試合で指揮を執った福岡。運命のいたずらだった。
「福岡を分析すると瞬間、瞬間でつらい気持ちになったこともあります。辛苦をともにした選手たちを破らないとJ1はない。人間ですから、そういう感情になったことも…」。
勝負に情けは無用と分かっていても苦しんだ。試合前に芝の状態を確かめようと、懐かしいピッチに足を踏み入れた。福岡側から猛烈なブーイングを浴びた。
「逆にうれしかった。複雑だったのが、あれでバーンと吹っ切れた」。
J1に復帰する来季に向け、神戸はハーフナー・ディド氏らを新監督候補としてリストアップしているが、クラブ内では松田監督の手腕を評価する声も高まってきた。

▼神戸FW近藤が千金弾
神戸FW近藤が最初と最後を締めた。後半15分、三浦のクロスのこぼれ球に迷わず右足を振り抜き、ダイレクトボレーでゴールにたたき込んだ。「とりあえず打っとけ、と思った。自分で自分をほめたい」と照れ笑いした。今季東京からレンタルで移籍。3月の愛媛戦で今季チーム初得点も決めており「いい1年だった」と胸を張っていた。

▼神戸三木谷会長興奮「選手1人100万」
1人100万円のボーナスや! J1復帰に、神戸の三木谷浩史会長(41)の興奮サプライズがサク裂した。9日は所用で観戦できなかったが、試合終了直後、叶屋専務の携帯電話を鳴らし「アツに代わって」。電話を代わった三浦主将に「オレのポケットマネーで、選手1人ずつに100万円やる!」と約束したという。同会長は昇格ボーナスについて、シーズン中に「サプライズがあるよ~」と予告していた。
三浦は「会長にとっては(100万円も)オレらの100円ぐらいのものなのかな?」と目を丸くした。選手に伝えると、ロッカールームは大騒ぎになったという。「今の神戸があるのは会長のおかげだよ」と感謝していた。

▼神戸安達社長兼GM「ダメなら辞任と…」
神戸の安達貞至社長兼GM(67)は試合後「ダメなら辞任しようと決心していた」と明かした。バクスター監督を9年ぶりに迎えたが、シーズン途中で退任。「自分の中でパニックになった」と振り返る。今後は「チーム力の向上は欠かせない。監督はこれから検証した結果を見て」と来季の体制づくりに着手する。

▼J1復帰の神戸、地元に歓喜がい旋
神戸は9日午後10時12分着の新幹線で新神戸駅にがい旋。クラブが公式サイトで到着時間を公開したこともあって約200人のサポーターが集まり、改札口の外に花道をつくった。「J1復帰おめでとう」の横断幕も掲げられ、選手、スタッフと握手。何度も「ヴィッセル神戸!」のコールが連呼され、松田監督は「感謝、感激、感無量」と目を潤ませていた。

スポニチ

▼J2神戸「涙のJ1復帰」…1-1ドローで逃げ切る!
神戸が1年で帰ってきた-。神戸(J2・3位)が福岡(J1・16位)と1-1の引き分けながら、アウエーゴールの差で上回り、1年ぶりのJ1復帰を決めた。試合直後、MF三浦淳宏主将(32)のもとに三木谷浩史会長(41)から出場選手全員に1人100万円のビッグボーナスを約束する電話がかかるなど、規格外?の名物クラブが関西サッカー界の灯を守った。

最後は福岡と時間、そして自分との戦いだった。神戸にとって、永遠にも感じられたロスタイム4分。嵐のような猛攻をはじき返す原動力は、J2の48試合を戦い抜いた精神力しかない。博多の森に響くホイッスル。その瞬間、三浦の涙腺は決壊した。
「これを目標に1年間やってきたので…。本当に残って良かった」
運命の入れ替え戦は1年間の苦闘の縮図といえた。スコアレスドローの第1戦(6日)を受けて立ったアウエーのピッチ。出場停止明けの三浦も、トップ下で懸命に体を張った。技術も戦術も存在しない肉弾戦。後半15分に先制点を奪いながら、同39分に同点を許した。あとは防戦一方。1年前の“公約”を果たすためだけに、三浦はボールを追い続けた。
「J2へ落としたのは選手の責任だから、オレは神戸に残ります」
降格が決まった1年前。J1複数チームのオファーを蹴って、残留の道を選んだ。ドイツW杯のメンバー入りが困難になっても、主将はケジメを選択した。「アツさんが残るなら…」。勇気ある決断に、MF遠藤、FW平瀬が続いた。J1と違い、フィジカル勝負の長丁場。結果の出ない春先、チームの現状に悩み、眠れぬ夜も数えた。苦悩のアツを支えたのが女子サッカーの元U-21代表だった由美夫人。胸の内をさらけ出したら、不思議と心が安らいだ。
勝者には、それに値する報いがあって当然だ。試合後、チーム関係者の携帯電話が鳴った。発信者は三木谷会長。主将の耳に届いた声は弾んでいた。「よし、1人ずつボーナス100万円出そう」。なんと、出場した全選手へ特別報酬1400万円也、だ。「会長は100万円が僕らの100円くらいの感覚なんですかね」。そう言って、また三浦は笑った。
すべてが規格外の名物クラブ。屈辱の日々を経て、ミナト神戸にまたサッカーの灯がともった。

▼京都・林筆頭に大幅補強…神戸の安達社長が宣言
J1昇格を決めた神戸の安達貞至社長(68)が今オフ、大幅補強に乗り出すことを宣言した。「うちのウイークポイントはやはりFWとトップ下。すでに補強はスタートしている」。当初、獲得に乗り出した甲府のFWバレー(24)は苦戦が必至。現在は国内外で決定力の高い外国人選手を探す一方で、J2に降格した京都のFW林丈統(26)を筆頭に日本人ストライカーの人選も進めている。9月に家庭の事情で辞任したバクスター前監督(53)の来季復帰は絶望的で、松田浩監督(46)の続投については、「今から考えたい」と明言を避けた。いずれにしろJ1残留のために戦力の底上げは必須で、再びオフの主役になりそうな予感が漂う。

スポーツ報知

▼神戸1年でJ1!アツ主将復帰弾演出
背負った十字架を下ろせる時がきた。ドローで終了のホイッスルを聞いた瞬間、三浦の目に自然とこみ上げるものがあった。「この一年にかける思いは強かった」1年でのJ1復帰を実現した主将が、ようやく重い使命から解放された。
主将の右足が、動きのないゲームに風穴を開けた。両チーム無得点の後半15分、三浦の左からのクロスのクリアボールをFW近藤が直接、押し込んで先制。「たまたまだけど、得点につながって良かった」と白い歯をのぞかせた三浦。その後の福岡の猛攻を1失点でしのぎ切り、アウエーゴール差で逃げ切った。
苦しみ抜いた一年だった。神戸に移籍して1年目の昨年、チームは最下位でJ2降格。「(ドイツ)W杯はあきらめていなかった」32歳の三浦にとって、J2クラブの選択は「W杯アウト」を意味していた。それでも三浦はチームに残った。「J2降格について自分に責任をすごく感じていた。必ず1年でJ1に戻したい」J1からのオファーを断り、2季連続で主将就任。「結果が出なくて、おれは何のために残ったんだろうと、毎日ヴィッセルのこと考えてた」両アキレス腱痛などを抱える満身創痍(い)の状態で必死にイレブンを引っ張った。今季途中で福岡を解任された松田浩監督(46)も、自らの因縁よりも「(三浦の)J1復帰にかける気持ちは並大抵じゃなかった。よくやってくれた」と主将をたたえた。
前監督との約束を守った。「英雄になれるチャンスだ」11月28日に帰国したスチュアート・バクスター前監督(53)が残した言葉。素晴らしい監督とイレブンが慕う指揮官の言葉を受け止め、感謝を形にした。そしてこの日、神戸イレブンが英雄になった。

▼神戸、高桑獲る…鹿島で2000年3冠に貢献
神戸がJ2・仙台を戦力外となった元日本代表GK高桑大二朗(33)を獲得候補としてリストアップしていることが、9日までに分かった。安達貞至GM兼社長(67)が「候補の一人」と認めた。
高桑は、鹿島がJリーグ発足以来初の3冠(ナビスコ杯、Jリーグ年間王者、天皇杯)を果たした2000年に、レギュラーとしてリーグ戦30試合に出場。ベストイレブンを獲得した。同年には代表に招集された。
神戸は今季、若手のGK荻が45試合に先発出場し、レギュラーに定着。しかし、まだ経験が浅くJ1での戦いを見据えれば、経験豊富なベテランは貴重。また、JFLのYKK APに所属するFW岸田裕樹(25)の入団も内定。1年でのJ1復帰の“公約”を果たした神戸が早くも動き出した。

07:00 AM in ニュース'06 |