神戸新聞
▼神戸 ため息 重圧―攻め後手、守りにミス
勝てばJ1復帰の重圧のなか、後手に回った神戸はもろかった。ミスで先制点を献上し、流れに乗れないまま完敗。一時は3位柏に勝ち点で5差をつけたが、ここ6試合は勝ち星なしで急失速。入れ替え戦にJ1復帰を懸けることになった。
与えてはいけない先制点は前半11分だった。柳川のバックパスを受けた荻のトラップが大きくなり、詰めてきた中島に決められた。誰だってミスはする。しかし、この日の神戸は「チーム全体が、精神面をうまく切り替えられなかった」(坪内)。若手の動きは前半、ガチガチだった。
後半に2点目を喫すると、ベンチは攻撃のカードを立て続けに切ったが、後半のシュートは2本だけ。終盤のパワープレーも効果はなく、逆にこぼれ球を拾われてカウンターからピンチを招いた。
後半ロスタイム。「1本もシュートを打ってなかったから、とにかく打ちたかった」と、途中出場の近藤が強引な態勢からゴールを決めた。その積極性が、今の神戸には必要だ。
試合後のロッカールームで、三浦は下を向いている選手に喝を入れた。「あと2つある」と。その三浦は警告2枚で退場になり、次戦は出場停止。栗原も右人さし指骨折の疑いがあり、出場は微妙だ。大黒柱を欠くなかで「短期決戦は気持ちが大事」と松田監督。まだ、戦いは終わっていない。
▼1年ぶり出場、遠藤沈着
左足かかとのけがなどで、リーグ戦出場は約1年ぶりだった遠藤だが、ベテランらしく落ち着いていた。「やることが明確だったし、違和感はなかった」といい、中盤でためをつくってサイドにボールを供給。焦りを隠し切れない仲間に冷静さをもたらした。
後半31分に交代したが、「引いてくる相手には縦一辺倒ではなく、足元でサイドから崩していかなければいけなかった」と残念そう。入れ替え戦に向け、「切り替えてやっていく」と繰り返して口にした。
▼カギ握る先制点 福岡―神戸入れ替え戦
入れ替え戦で激突する神戸と福岡の因縁は深い。神戸の松田監督は5月に福岡の監督を解任され、後任に神戸で4シーズン指揮を執った川勝監督が就任した。2002年7月に川勝氏が成績不振で神戸の監督を辞任した際は、当時コーチだった松田氏が後を継ぎ、最終戦で劇的なJ1残留を果たしている。さらに、この日の福岡の先発には、布部、薮田、佐伯、吉村と元神戸の選手が4人も名を連ねている。控えのバロンも今季半ばまで神戸に在籍していた。
松田監督は「選手構成を含め、今の福岡は半分は自分が携わったチーム。資料自体も集まっている」と話す。福岡のJ1最終戦にはスカウトを派遣しており、報告を受けて詰めの分析に入る。
入れ替え戦はホーム&アウエー方式で行い、2試合の合計成績で勝者を決める。勝利数が同じ場合は①得失点差②アウエーでのゴール数-の順で判断し、それでも決着しなければ、第2戦終了後に15分ハーフの延長戦(同点の場合はPK戦へ)を行う。両チームとも得点力不足を課題としており、先制点を奪ったチームが優位に試合を進めそうだ。
デイリー
▼神戸入れ替え戦へ…でもアツいない
Jリーグ2部(J2)最終節(2日・札幌ドームほか=6試合)、神戸は仙台に1-2で敗れ、湘南を3-0で下した柏に勝ち点で抜かれて3位に転落し、J1自動昇格を逃した。湘南を3-0で下した柏が1年でのJ1復帰を果たした。神戸はJ116位の福岡とのホームアンドアウエー方式による入れ替え戦(6日、9日)に回るが、この試合で後半41分に主将のFW三浦淳宏(32)が2度目の警告を受け退場、第1戦は出場停止。大一番を大黒柱抜きで戦う大ピンチに陥った。
肩を落とし、神戸イレブンは足早にロッカールームに消えた。勝てば昇格が決まったが、リーグ終盤で6戦連続勝ち星なしとまさかの大失速。福岡との入れ替え戦にJ1復帰をかけることになった。主将の三浦は「本当に悔しい。サポーターに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と頭を下げた。
前半11分、バックパスの処理にもたついたGK荻が、自陣ゴール前でボールを奪われて流し込まれた。後半19分には甘いチェックのすきを突かれてミドルシュートで失点。序盤に狂ったリズムは元に戻らなかった。
後半13分からFW近藤、MFガブリエル、FW茂木を立て続けに投入し、ロングボールで仙台ゴールに迫ったが、ことごとくはね返された。近藤が反撃の一撃を決めたときには、時計はロスタイムを指していた。
重苦しい空気のロッカールームで、主将の三浦が声を張り上げた。「下を向くのはおかしい。チャンスはまだ2つある」。その三浦は、入れ替え戦第1戦に出場できない。大黒柱の穴は、全員で埋めるしかない。出場停止が明けるDF北本が「ここで頭を下げても次の試合は来る」と語れば、DF坪内も「簡単にJ1には上がれないということ」と気持ちを切り替えた。残り2戦。神戸の真価が問われる。
ニッカン
▼神戸失速3位、入れ替え戦へ
神戸がJ1復帰へ窮地に追い込まれた。アウエーで仙台に1-2で敗れて3位に転落し、J1の16位福岡との入れ替え戦に回ることになった。勝てば自動昇格が決まった大一番でミスから自滅。FW三浦淳宏主将(32)は後半に退場処分を受け、入れ替え戦第1戦の出場が不可能になった。昇格王手から一転して厳しい状況になった。前節3位の柏が3-0で湘南を下し、1年でのてJ1復帰を決めた。
杜(もり)の都の冷たい雨を浴びながら、FW三浦主将が観客席に一礼してピッチを去った。0-2の後半41分、2枚目のイエローで退場処分。「申し訳ない気持ちだった」。同ロスタイムにFW近藤のゴールで1点を返したが、神戸の追撃もここまで。勝てば昇格が決まる大一番を落とし、入れ替え戦出場が決まった。
ミスから自滅した。サイド攻撃から優勢に試合を進めていた前半11分、DF柳川のバックパスを受けたGK荻がボールを奪われて先制を許した。負傷や出場停止でDF4人を欠いた急造守備陣にほころびが出た。「ミスは仕方ないが、その後の修正ができなかった」とDF坪内。焦りが募り、後半19分にもミスでボールを失って追加点を決められた。
状況は深刻だ。10月21日に札幌に勝った後は3分け3敗と、今季ワーストの6試合連続未勝利と失速。J1復帰が目の前にあった首位から3位に落ちた。しかも6日の福岡との入れ替え戦第1戦は、大黒柱の三浦を出場停止で欠く。さらにMF栗原もこの日、右手人さし指を負傷し「骨折の疑い」と発表された。悪いことが重なり、暗い材料ばかりが並ぶ。
試合直後は敗戦のショックでうつむく選手が目立った。ロッカールームで三浦が「あと2つある。切り替えよう」とイレブンを励まし、ようやく前を向いたという。福岡の前監督でもある松田監督は「戦う気持ちが一番大事。相手がどこでも勝つだけ」。見詰めるべきは過去より未来。J1復帰へ、残された道を切り開くしかない。
▼J2神戸、大一番へバクスター呼ぶ
J2神戸が入れ替え戦に向けて、前監督のスチュアート・バクスター・コーチ(53)に再来日を要請することが2日、分かった。安達貞至社長兼GM(67)が試合後に「まずは彼(バクスター)の今の状況を確認する」と話した。同コーチは長女の病気を理由に9月に監督を退任。先月14日から再来日してコーチとしてベンチ入りしていたが、同28日に義父の病気のため再びスウェーデンに帰国。大一番に向けて「切り札」としての起用を検討している。
来季の監督については同コーチや松田監督のほかにも数人が候補に挙がっている。だが、安達社長兼GMは「J1かJ2かで変わってくる」と話しており、今後の展開を見ながら交渉を行う。
▼福岡、神戸とは因縁対決
福岡が「因縁対決」を制して、J1残留を果たす。入れ替え戦で対戦する神戸の松田監督は、今年5月に解任されるまで福岡の監督を務め、J1復帰を率いた功労者。川勝監督が引き継いだが、02年の神戸では、両者が反対の立場にいた。成績不振を理由に辞任した川勝監督の後を受け、J1残留へ巻き返したのが、当時のコーチから監督に昇格した松田前監督だった。
因縁の対戦決定に、川勝監督は「ここにいた人もいるが、今までやってきたことを、パーフェクトに選手に(確実にプレーできるように)はめ込んでいけるか、どうか」と冷静に分析。都筑興社長(65)も「ようやく太陽が差してきた。普段と何も変わらずやればいい」と話した。しかし、選手はかつての恩師との対決に「松田さんとやりたかった」(GK水谷)と気持ちを高ぶらせた。選手の力量は松田監督に見抜かれて? いるが、クラブは10月末からまだ3チームが候補だったJ2勢の敵情視察を開始しており、情報戦での立ち遅れもまったくない。
スポニチ
▼J2神戸“痛恨の黒星”入れ替え戦でJ1復帰目指す
神戸から駆けつけたサポーターの声援が身にしみた。勝てば自動昇格の決まる一戦で、食らった黒星。入れ替え戦によるJ1復帰しか道はなくなった。それでもFW三浦主将は前を向いた。「これで終わったわけじゃない。僕らが挑戦者。失う物はないですから」。
独特の緊張感が試合開始直後から選手を襲った。リズムに乗れないまま迎えた前半11分。DF柳川のバックパスをGK荻がトラップミス。それを背後から来た仙台のFW中島に奪われ先制ゴールを許した。防げたはずのミスによる失点。ショックはチーム全体に伝染し、後半19分には2点目を失った。44分にFW近藤がゴールを決めたが、反撃するにはあまりにも遅すぎた。
しかも、この試合で2回の警告を受けて退場した三浦は6日の入れ替え戦には出場停止となる見込み。大きな痛手を受けたが、古巣の福岡と戦うことになった松田監督は「今は神戸の人間。最終的には戦う気持ちが一番」と選手の気力にかける。苦しい布陣は熱いスピリットでカバーする。
